命の重さの順番

以前読んだ「東北学」という本に大丸秀士さんという動物園にお勤めの方のお話が掲載されていました。
大丸さんが大学生73人に11種の生き物をあげ、命の重さの順に並べ替えを頼んだところ、
集計結果は下記の通りになったと。
「ゴキブリ、蝶、カエル、へび、ネズミ、ニワトリ、猫、牛、犬、ゴリラ、ゾウ」
これ、命の軽い順で、58人が完全に記入し、「並べ替えなどできない」としたのは1人、回答しながらも「命は平等」と付記した学生が僅かにいた由。
「命は平等」としながらも並べ替えたことについて、「命についての理想と現実の態度に乖離があり」また、進化の下等、食物連鎖、自然界での死亡率等を理由に挙げて回答した例があり、それについては「感覚的に判断できずに知識を理由に順位付けを行った回答者が見られたことは、動物たちとの経験が非常に少ないことを示している」と大丸さんは論じていました。
ちょっと心外な集計結果ですね。

小学校4年生の時、避難訓練の折に担任の女性教師が以下のように我々児童に問いました。
「船が沈没しそうで危ない時、年寄り、大人、子供、どの順番で助けますか？」
お勉強のできる女子児童が「お年寄り、子供、大人」と答え、先生に褒められていました。
もし、私が教師に指されて答えていたら叱られていたことでせう。今では、これらとは全く違うように考えます。



お庭にヒヨドリさん。


墨丸さんかと思ったら目が青くない。お向かいさんのうちのこでした。

管理人

タグ：命の重さ 大丸秀士さん 「東北学」

コメント 14

その担任は助ける順番をたずねて何を教えたかったのでしょうね。
by いっぷく (2024-03-30 22:38) 

こんにちは。
「命の重さの順番」人それぞれ色々な考え方はあると思います。
命の「重さ」ですが「軽い命」は無いかな？
現実の世界・医療だと「優先順位」は存在しますね！？(=^･ｪ･^=）
by Boss365 (2024-03-31 11:03) 

いっぷく様
私が1960年代に生まれました。
昔の教育だから今からは理解し難いですね。


Boss365様
なるほど、トリアージという選択がありましたね。
助かる可能性が高い人を優先すると、おのずから答えは決まりそうですね。

by 猫の友　メルティー (2024-03-31 16:51) 

命の重さは同じ。
それぞれの関係性の中で順位が出来てしまうだけのことで、絶対的な順番はないでしょう。
例えば、同じ「猫」でも、こてつと知らない外猫さんが溺れていたら、私は迷わずこてつを先に助ける、これは外猫さんの命が軽いのではなく、こてつが私の大切な家族だから、ということだと思います。
by ゆきち (2024-03-31 16:56) 

ゆきち様
「絶対的な順番はない」に納得です。
本書での大丸さんの試みは、人と動物との距離を考える主旨で命の順番の実験を試みたようです。
by 猫の友　メルティー (2024-03-31 17:47) 

桜猫さんですね
by くまら (2024-03-31 20:25) 

んー、あっしは、お年寄りより先に子供を助けたいでやすが、その答えは宜しくないのでやしょか？？？
by ぼんぼちぼちぼち (2024-04-01 13:52) 

命の重さ、これはしばしば動物虐待事件の際に
モヤモヤしてきました。
命は平等としながらも、動物を虐待したり命を奪ったりしても
人間をそうしたのとでは受ける罰も罪としての重みも違います。
このモヤモヤはずっと消えないです。
by marimo (2024-04-01 16:28) 

くまら様
多頭飼育に陥りそうだった状況を改善。
外出はしますが、家庭猫として暮らしています。


ぼんぼちぼちぼち様
現実とは乖離した、教室という安穏とした空間でのお話で、
教師は儒教的教えとして敬老を説いたのだと思います。
答えは実際に危機に瀕した折に導かれるか？あるいは、
不明なままか。

by 猫の友　メルティー (2024-04-01 16:33) 

marimo様
命は平等としながらも、、、
そうですね。
人と人の場合でも実際には命が軽く失われているケースはありますね。
平和な先進国と比べると、紛争地帯などでは命とか権利の侵害が容易に
為されている。。。
by 猫の友　メルティー (2024-04-01 16:42) 

うーーーん難しい
命の優先順位をつける目的によっても
変わるのかもしれません
助かる人を優先するか、死にそうな人を優先するか
コロナ禍に入った時、後期高齢者である親に
「もし感染して重篤な状態になったら何を望むか」
聞いたら「最大やってほしい、人工心肺まで希望する」
と言ったので、それは国のためにやめてくれ、
数限りある医療資源を後期高齢者に使って
潰さないでくれ、働き盛りや未来ある子供に
譲ってくれ、と言って、理解してもらいました。
それこそ船の話で言うなら「高齢者はもう
十分生きたのだから、未来ある子どもに
譲ってくれ」とか「子供だけで生きていけない、
大人を優先的に助けることでまた子供が産まれて
命を繋ぐ」もアリかも...
アウトカムになにを持ってくるかで答えも変わる
ような気もします
悩ましい
by ryang (2024-04-02 07:08) 

ryang様
教室での避難の問いは、本来答えの用意されていない問いだったのでしょう。教師が短絡的に順位づけできるテーマではなかったはずですね。
歳や性によって他人が優先順位をつけてよいものか？状況によっては優先順位をつけざるを得ないケースも現実にはあるわけです。。。
「自分だけは何としても助かりたい」というご尊父さまご母堂さまの願いは、ふつうに人間的かとおぼえます。
by 猫の友　メルティー (2024-04-02 17:21) 

命の重さが平等って事は、船が遭難して沈没するとしたら・・・
生存率の低い、年配者や子供が優先されるべきだと思いました。
大人は自力で助かる可能性も有るかも知れません(-_-)
　黒猫さん（地域により左右が異なりますが）左耳がさくら
おんニャの子みたいですね(=^..^=)ミャー　命に番付とは・・・
進化のピラミッドの少数派の方が重そうに感じてしまいますが
声の大きい者が力がある・・・みたいな感じで違和感がありますね。
by kontenten (2024-04-03 21:19) 

kontenten様
コメントありがとうございます。
貴ブログにご返事いたしました。
by 猫の友　メルティー (2024-04-06 16:43)