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子猫の社会化期 続 [猫の飼い方]

== original column : by the cat advocator ==


子猫の社会化期 続 :
http://tochigi-wannyan.blog.so-net.ne.jp/2009-06-03の続き)


ブルース・フォーグル氏の研究によると、「生後2~7週の期間に人に触れられた子猫は、(他の期間に触れられた子猫よりも)人との結びつきが強くなる。また、この期間に1日40分間人に触れられた子猫は、15分間人に触れられた子猫より 人との結びつきが強い猫になる。母猫と人との関係が良好であると、子猫も安心して人との関係を築き易い。生後8週間の子猫に欠けている行動は、その後身につくことは無いだろう」と。
(Dr. Bruce Fogle ’’ THE CAT’S MIND ‘’ より)
(ブルース・フォーグル氏:獣医学者・獣医師・動物行動学者)

子猫の社会化期とは:
子猫が他の猫や人、犬などとの関係を形成する大切な時期。
猫の場合、犬よりも早く終わってしまう。
生後間もなく始まり、短期に終了。
その間の体験は、生涯にわたって猫の行動、健康、発達に影響を及ぼす。

受胎~誕生:
猫の妊娠期間は約60日。
母猫に高タンパクの食事を与えて栄養状態を良好に保つ。
母猫にストレスをかけない、安定した生活を送らせる。
育て方が不適切だと、子猫の肉体・情緒の発達の低下、学習能力の低下を招く傾向あり。
(平衡感覚の低下。非社交的、運動・学習能力の遅れ、臆病、恐怖心、攻撃性、等)

誕生~生後2週:
子猫の嗅覚・体温感知能力は、生後すぐに備わっている。
保温、授乳、排泄、グルーミング、母猫が子猫の世話をする。
生後約7日~10日、子猫の目が開く。子猫の観察力は優れている。
母猫と引き離してしまうと、子猫の情緒、肉体、行動に異常がみられる傾向あり。
成猫になっても、影響あり。栄養不足(2週以降も)の場合も同様。

社会化期(生後2週~7、8週):
聴覚も発達してくる。母猫を呼び、母猫の呼びかけに応える。猫同士、人の周波の範囲外の音も。自分、仲間とのグルーミング。きょうだい同士で活発に遊ぶ。乳歯が生え、噛まれる痛みを知る。母猫が狩りの獲物を持って来る。捕食性の行動を学ぶ。音や人社会の環境に慣らす。人のハンドリングは、早過ぎても遅過ぎても社会化の効果は低い。人は仔猫に話し掛け、なで、一緒に遊ぶ。

ブルース・フォーグル氏の著書に、「オスの子猫だけが産まれる例はあるが、メスだけが産まれる例は稀」とあります。オスの子猫の遊びが、きょうだいたちの中で果たす役割にも言及。
猫の行動学の研究成果によって、私たちは子猫にどのように接し、育てるかを理解できます。子猫が大人になってから後も、家族の一員として人とより良い関係を築いていけるように。
以上
管理人
2009/10/26

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