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狂犬病と猫 [猫学のすすめ(猫を知る)]

== original column : by the cat advocator ==

「猫に狂犬病ワクチンは必要か?」:

はじめに、狂犬病とは?:
全世界で毎年約5万人が発症しているウイルス性の感染症。
一度発症すると死に至る、恐ろしい病気。非発症地域国は日本、英国他、一部の地域のみ。

狂犬病のウイルスは人と動物の共通感染症。全ての哺乳類に感受性あり。
犬の他にも猫、アライグマ、スカンク、キツネは人に感染させる危険性が高いとされ、日本国での輸出入検疫の対象です。また、コウモリの輸入は禁止されています。

放浪犬の捕獲とワクチン接種の徹底により、1956年を最後に日本国内の発生はありません。海外で感染して帰国後発症した例はあります。
犬の登録と年に一回の予防注射が飼主には義務付けられ、違反者には20万円以下の罰金が科せられます。放浪犬は捕獲抑留されます。
国内で発症するなどの非常時には、知事による動物の移動禁止等、特別な処置が発令されることもあります。(国内で発症すると、地域の犬や他の動物に対して、かなりの制限が課せられるでしょうね)

掲題の問に対する答え:
2006.01.29:国立感染症研究所国際協力室室長 中嶋建介氏の講演より。

Q:飼猫に通常狂犬病のワクチン接種は必要ですか?

A:必要ありません。
海外では猫から人への感染例はあります。
狂犬病ウイルスが好むのは群れをつくる動物、犬・コウモリ等です。
猫は個々に動く動物。まず、犬を抑えれば良い。捕獲とワクチン接種の徹底が選択されるべ  き対策。日本では狂犬病を根絶した実績があります。
予算と手間という制限がある中で、猫や他の全ての哺乳類をマークする必要はありません。

以上
管理人


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