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白い猫(白猫) のお話 [猫学のすすめ(猫を知る)]

== original column : by the cat advocator ==

白い猫(白猫) のお話

白い毛の猫とは? 
1)白色の遺伝子を持つ「白い猫」
2)色素を持たない白子(アルビノ)の「白い猫」
二つのタイプに分かれます。

1)白色の遺伝子を持つ「白い猫」:
白色の優勢遺伝子(W)が一つでも有れば、毛色は白色になる。
白い猫の遺伝子は(WW)タイプと(Ww)タイプの二通り。
有色猫の遺伝子は(ww)。有色猫は白色の遺伝子Wを持たない。
  
両親が白猫(WW)と有色猫(ww)である場合、生まれる子猫はすべて(Ww)タイプ。即ち子猫は皆白い猫。  

両親がどちらも(Ww)の遺伝子をもつ白い猫である場合、生まれる可能性は、白猫(WW)、白猫(Ww)、有色猫(ww)。

両親が白猫(Ww)と有色猫(ww)である場合、生まれる子猫は白猫(Ww)と有色猫(ww)。いずれか一方、または両方が同時に複数生まれる場合もあり。同時に生まれた子猫のきょうだいが白色と有色の場合、(WW)タイプの遺伝子を持つ親はいないと言える。
猫は交尾排卵(交尾、又はその刺激によって排卵が起きる)。同時に生れる複数の子猫たちの父親がそれぞれ違う場合もあり。父親不詳の場合はややこしいですね。

白い猫(WW)の場合、目の色が青色の場合や、「オッドアイ」とよばれる片方の目だけが青色の場合がある。その場合、多くは耳が聞えない(オッドアイの場合、青い目側の耳に異常)、難聴等の聴覚障害を伴う。これはWの変異によって、メラノサイトや他の細胞の発達に異常が生じることが原因と言われています。

耳の障害が有る場合、特に外へ飛び出さないように注意が必要です。
見た目の好みだけで、白い猫の繁殖はいただけません。
(行政施設だけでも年間二十万以上もの猫たちが殺処分されている今日、当ブログは猫の家庭繁殖に否定的な立場にあり)

2)色素を持たない白子(アルビノ)の「白い猫」:
色素をつくる酵素を欠いている。目が赤い。アルビノの遺伝子は( c c )
ウサギにはよく見られるが、猫には稀。
Wの遺伝子は無い。c遺伝子の変異では聴覚障害は起こらない。
アルビノは少ないので、自然界では弱いと考えられています。どこかのお家で暮しているアルビノ猫さんは如何でしょうか?

多くの猫の保護・飼養経験のあるErlnさんによると、「白い猫は他の猫に比べて皮膚が弱く、やや神経質の傾向」とのこと。
無理に太陽光にあてたりせず、室内には太陽光を避けられるスペースも必要。
皮膚に障害が見られなければ、ガラスにUVフィルムを貼るまでは必要ないでしょう。安全・安心して暮せる単独のスペースは必要。(どの猫にも共通ですが)
お家の中で大切に(普通に)暮していれば、特に心配は無いようです。

上記のいくつかの点を除けば、白い猫と他の猫との大きな違いは見られないように思われます。御存知の通り、聴覚障害のみならず肉体的なハンデを負っている猫でも、平均寿命よりはるかに長く生きている場合もあります。

以上
管理人

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タグ:白猫 猫

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